高濃度酸素水による浄化

高濃度酸素水による土壌浄化技術(特許出願)

共同開発:大栄製作所

廃棄物埋立地、汚染土壌、及び、湖沼底泥における浄化促進方法

一般的に「廃棄物埋立地」「汚染土壌」及び「湖沼底泥」の浄化方法として、水と空気(酸素)をばつ気にて注入する方法が多く採用されています。この方法は浄化対象物内に生息している微生物の活性化を促進させ、浄化を行う方法です。
従来の方法では、注入された水は重力により下方に移動し、空気は上方に噴出してしまい効率よく微生物に空気と水を供給することができていませんでした。
これらの問題を踏まえ、酸素発生器により取り出した純酸素を水の中に直接溶解させ、微生物に水と酸素を同時に供給する方法を開発いたしました。
この方法の採用により、酸素を多く含む高濃度酸素水をダイレクトに微生物へ供給でき、その活性化が汚染原因有機物の分解速度を早め、対象土の浄化促進が可能となります。

概要

好気性微生物は酸素の供給量を増やすことで活性化します。
自然条件下での空気が水に溶解する酸素溶解量は最大で20.9%です。
温度をパラメータにした溶解量は、
水温 0℃で 14.16mg/L
水温 35℃で 7.04mg/L
また水中の微生物の活性適温は30〜40℃であり、微生物が活性化する自然条件下での温度では酸素供給量は少なく、酸素不足により微生物の活性化は抑制されています。

浄化風景この相反する状況が「廃棄物埋立地」「汚染土壌」及び「湖沼底泥」の浄化を妨げる原因となっています。
そこで微生物の最適活性化温度において、高濃度酸素溶解装置(酸素ファイター)を用い、強制的に酸素溶解した水を供給することにより微生物を活性化させ、浄化促進をはかるシステムを考案しました。
高濃度酸素溶解装置(酸素ファイター)を利用した場合の酸素溶解効率は、大気中における約3〜4倍となり、微生物が活性化するために適温な高濃度酸素水が得られます。
この高濃度酸素水を「廃棄物埋立地」「汚染土壌」及び「湖沼底泥」に注入することにより、対象地内にある分解微生物の活性を増加させ、対象地を早期に浄化させることができます。

高濃度酸素溶解装置

酸素ファイターにより、循環水の酸素濃度を上げ、微生物浄化の活性化を促進させます。
酸素ファイターは、水中へ酸素を溶解することを目的に開発された装置です。酸素ファイターに水を通過させることで高濃度の溶存酸素水が得られます。

高濃度酸素溶解装置

純酸素溶解と大気(空気溶解)の酸素量

酸素量比較グラフ

実施例及び提案

1.底沼への適応

下流域の河川や湖沼は、水の流れが少なく微小生物や有機物(植物)等が蓄積され、腐食し、悪臭の原因になる箇所があります。
このような場所の浄化には、堆積物に酸素を供給して微生物を活性化させ、堆積物を浄化する方法が有効な手段となります。

浄化システム実施事例

2.油汚染土壌への適応

原位置微生物を使用した最終処分場安定化促進技術 バイオスティミュレーションPLUSをご参照ください。

3.廃棄物埋立地(不法投棄、最終処分場)への適応

不法投棄や最終処分場等の汚染エリアを浄化するには、30年近くの歳月を要すると言われています。浄化期間中に対象エリアからは常に有害物の漏洩が懸念され、エリア周辺に環境負荷を与え続けています。
このような状況を改善するには、エリア内の浄化微生物の活性を増加させ、高濃度酸素水を対象エリアに注入することで汚染エリアをより早期に浄化させることが有効であると考えられます。

廃棄物埋立地(不法投棄、最終処分場)への適応

浄化実験

浄化実験の様子をご覧ください。浄化実験

資料

酸素発生器

酸素発生器

酸素ファイター

酸素ファイター

浄化計測 浄化計測

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